登山装備で行く秘湯 ~北海道と長野編~

~北海道と長野編~

奥日光は日本の秘境100選に選ばれているだけあって、観光客の多い日光の奥深さを感じます。自分の足で歩いてではないと、訪れることができない宿など想像するだけでもワクワクしてきます。あまりにも便利すぎる世の中なだけに、日本の秘境と呼ばれる場所で旅してみたくなります。秘境の中にある秘湯。ますます秘密めいてきています。秘湯に行く時には、とにかく現金が一番大事です。カードが使える宿は、まずないと考えてください。お財布に現金をしっかり入れて、そしてなんといっても体調が一番大事。旅に出る前から体調には気をつけてお出かけください。

秘湯と秘境

なにをもって秘湯といえばいいのか…外に漏れた時点で、秘密ではなくなってしまいますがアクセスが不便なところを秘湯というならば、奥鬼怒温泉郷や湯西川温泉、川俣温泉などの特に冬場は秘湯を求めている人からすればうってつけの場所ではないでしょうか?!冬にはたくさんの雪が積もり、もともと自分の足で行くしか方法がないところに足元が悪くなる・・。普段雪などに接していなければ、なおさら雪深い場所を歩けば歩くほど、期待に胸が膨らみます。

首都圏からの日光までのアクセスの良さを考えると、首都圏から一番行きやすい秘湯かもしれません。日本全国の中に「秘湯」と呼ばれている場所がありますが、これから紹介する秘湯は夏場のみの利用可能な秘湯なので、こちらもかなり気になります。

夏場しか入れない秘湯

秘湯と呼ばれているだけに、徒歩4時間~5時間歩くのを覚悟した上で行くのが鉄則です。そして首都圏にお住まいの方なら、秘湯がある県までの移動距離が必要なのでさらに日数に余裕を持って計画を立てましょう。例えば東京から福岡日帰りの方がよっぽど楽なんじゃないか?!と思えるような行程になることを理解したうえで、入念な準備とプランニングが必要です。

北海道:中岳温泉

北海道の大雪山旭岳山系の中岳中腹に湧く野湯が「中岳温泉」です。まず旭川まで行くことから旅は始まります。旭川市からバスにのり、旭岳温泉まで旭川市内からバスに乗車して、旭岳温泉まで約1時間10分のバス行程があります。

旭岳温泉に到着したら、次はロープウェイに乗ります。ロープウェイで姿見の池で下車した後から、さらに徒歩で約2時間です。徒歩2時間の道のりは裾合平と呼ばれる高原を歩きます。右手には秀麗な旭岳を見つつ、ングルマの咲き誇る花畑の中を歩いていきます。この途中の道ですが7月までは雪渓が残っているので、ぬかるみの道が続きます。ぬかるみ道を歩いていくため、登山靴や長靴の使用がおすすめです。そして中岳は高山になっているので、天候が変わりやすくなっているので雨具や防寒具は必携です。「中岳温泉」は愛山渓温泉へ行く分岐点を右に約30分ほど登った渓谷沿いにあります。

硫黄臭のする中岳温泉に到着すると、スコップがあります。おそらく誰かがここをスコップで掘ってくれたので、温泉として入ることができたのでしょう。この泉質はとても高すぎる温度なので、そのまま入浴することはまずムリです。どうやって入るのかというと、雪渓から流れ出ている渓流水を引き込みながらの温度調節をしてください。そしてもちろん入浴するには、脱衣しなくてはいけませんが脱衣所なども当然ないので、お風呂の横にある岩に衣類を置いて入浴します。

見渡す限りの絶景がひろがり、この温泉の付近にはツカダクラが咲くお花畑です。そして周辺にはハイマツが茂っていて、自然との一体感は格別のものがありますが時期によっては長湯は禁物であります。

それはというと、季節によってはアブが多くいるので、人の気配があると集合したアブが襲ってくるのでほどほどにしておきましょう。そしてこの地域はヒグマの生息地帯でもあるので、熊よけの鈴もぜったいに持って行きましょう。

長野県:白馬鑓温泉

長野県の白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)中腹の、標高2,100メートルにある温泉が「白馬鑓温泉」(はくばやりおんせん)です。こちらの温泉は、山小屋の「白馬鑓温泉小屋」が季節営業している一軒宿になります。毎年のことですが、建物は夏場の営業を終えたあとは雪崩を避けるために解体されます。営業しているのは例年7月上旬から9月の下旬までの営業になっているので、期間限定の温泉です。

こちらの温泉宿は自家発電の温泉宿になっているので、山小屋らしく21時以降は消灯です。山の朝は早く山の夜は、早いということを体感できるでしょう。嬉しいことに、野湯ではないので女性も安心して入れます。そして嬉しいことに、女性専用タイムも設定されているので、ますます安心して入浴することができますので、山ガールの方もご安心ください。

露天風呂になっていますが、以前は山小屋のすぐ前から露天風呂だったので丸見え状態でしたが、キャンプ場側をのぞいて目隠しで囲まれているのでかなり配慮がされています。消灯時間の21時以降に入浴する場合には、ヘッドランプをして入浴しないと真っ暗で危ないので気をつけましょう。

女性専用風呂は周りを壁で囲まれているので、あまり眺望はよくありませんが混浴露天風呂の眺望は素晴らしいものがあります。天気に恵まれた朝などは、日の出時間に入浴すれば湯船にハァーーーッと体を浸かった状態で、ご来光という大自然からのプレゼントを味わえます。

こちらの「白馬鑓温泉小屋」に宿泊する時に、ちょっとしたひなびた温泉宿をイメージしてはいけません。なんといってもここは山小屋です。部屋は相部屋ですし、とてもお混雑している時にはひとつの布団にふたりで寝るという状態になることをご理解したうえで、お願いします。山小屋になれている方なら、な~んだ。と思うかもしれませんが、最近の山小屋も個室利用もできる山小屋も増えてきているようなので、「ひとつの布団をふたりで寝るなんてありえない~~」という方は、猛烈に混んでいるお盆の時期などは外されたほうが良いでしょう。

「白馬鑓温泉」のアクセスは、JR東日本の大糸線白馬駅からアルピコ交通バスの猿倉線で約30分のバスです。そして終点の猿倉で下車します。猿倉から小日向のコル経由の登山道を歩きますが、個人差はありますが徒歩で4時間~5時間です。もちろんしっかりとした登山装備と登山靴で出かけましょう。

平家の落人伝説が伝わる秘境の温泉をご紹介しましょう

平家の落人伝説と落人時代の習慣が、未だ残る秘境の温泉地のひとつに奥鬼怒温泉郷があります。秘境の温泉宿を尋ねるには、アクセスが悪いのが普通で、徒歩で3時間歩いていくしか手段がない宿もあります。秘境の地といわれるところには、平家の落人伝説がたくさん残っています。源氏から逃れるために人里離れた場所へ逃げ、そこで暮らしていたのでしょう。平家落人伝説が残っている土地と、秘境選定100をご紹介していきます。