奥鬼怒四湯トレッキング

 奥鬼怒の魅力は何といっても深い山々と大原生林、そして幾筋もの清らかな沢と滝。沢沿いには豊富な温泉が湧き出て、湯宿のもてなしは今も昔も変らない温かさがある。この奥鬼怒四湯を訪れるには鬼怒温泉からバスで1時間半近くゆられて来なければならないが、途中の道路はよく整備され、以前よりずーっと楽に来られるようになった。女夫渕温泉バス終点には大駐車場、トイレ、案内板などが完備され、トレッキングの出発点としてよく整備されており、食事などをとる施設もある。身支度ができたら出発しよう。橋を渡らず上流に向かって右岸を歩く。歩道をしばらく進むと、すぐカッタテの滝が現れる。この付近は野鳥が多く、ウグイス、キセキレイ、カワガラス、キビタキ、ホトトギスといった山に入るとよく聞かれる鳴声が歓迎してくれる。道は流れに沿っており、起伏もあまりなくとても歩きやすい道だ。ニレ、カシワ、イタヤカエデハウチワカエデなどの広葉樹の森を進めば、八丁の湯に到着する。

八丁の湯から加仁湯へ

 八丁の湯はログハウス造りの洒落た建物が何棟も沢沿いに並んでおり、温泉は8ケ所もある。滝の途中にある滝見風呂は古くからあるもので春は石楠花、秋にはモミジが手にとるような所で見られるので人気がある。八丁の湯を後に加仁湯に向う。すぐ鬼怒川本流を左岸に渡ると加仁湯が見える。

加仁湯から日光沢温泉へ

 加仁湯の名の由来は、昔から源泉にサワガニが群がっていた所からこの名前が付けられたと伝わる。温泉も豊富で、岩風呂、ハラハラ風呂、中でも乳白色の風呂は加仁湯ならではの名所と言える。栗山は平家落人の里として知られているが、平家美人、きれいな美肌はこの乳白色の風呂によるものと宿の主人は自慢する。加仁湯をあとに日光沢温泉に向おう。夏には原生林が深々と覆い茂り涼しい道だ。この辺に来ると鬼怒川も随分細くなり、魚もイワナしか見られない。奥鬼怒の岩魚は放流してないので他種との交雑のないニッコウイワナの純血種で、黄色や渋茶の混ざり合った美しい渓流魚だ。釣好きの人には魅力的な釣場と言えよう。10分も歩くと日光沢温泉に着く。昔ながらのおもてなしを大切にする宿で山歩きを目的とする人や温泉で静かにゆっくりくつろぎたい人に人気のある宿だ。透明度の高い出湯には混浴の露天風呂もある。

加仁湯から手白沢温泉へ

 奥鬼怒四湯の中で一軒だけ山奥にある温泉で静かな山歩きが楽しめる。加仁湯の前の車道から石段を登ると、すぐ森に入る。深々とした原生林の中を行くと、ひときわブナの大木が多い所に出る。ブナ平という所で、ベンチなどもありブナの生態を観察することができる。根名草山登山道の道標を過ぎ、石楠花、アケビ、栃の木などを見ながら進むと砂利の敷かれた手白沢林道に出る。ここから手白沢温泉までは5分ほどの距離だ。根名草山を背景にポツンと一軒だけの山荘だ。夕食は山の材料を使って、洋風料理なども味わえるユニークな宿だが部屋数が少ないので、必ず予約を、とのことだ。ここの温泉は湯の花も多く、野鳥の声、原生林を眺めながらの秘湯ロマンたっぷりの湯浴みが味わえる。

イベントカレンダー(2010年09月)

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